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サニースタッフブログ

『ボールタック試験』のご紹介

2020-11-28
カテゴリ:機器紹介
皆さんこんにちは。開発係のAです。秋に入って比較的暖かい日が続いていましたが、朝晩は冷え込む日が増えてきました。ここ宮崎県都城市は盆地のため、南国宮崎の中でも寒暖差が大きい地域になります。真冬の朝など、零下になることもあるんですよ。

さて、スタッフブログ第2回となる今回は、前回に引き続き粘着の物性を評価する試験方法の紹介をします。前回ご紹介した剥離試験は、粘着製品の「剥離力(粘着力)」を測定する試験でした。今回ご紹介するボールタック試験は、粘着製品の「タック」を測定する試験になります。
「タックって?剥離力とは違うの??」と疑問に感じる方も多いかと思います。私も入社するまで、この二つの違いについて知りませんでした。
◆タックと剥離力の違い
「タック」とは被着体に接触した際の濡れ性を表す力で、簡易的に表すと粘着の『ベタツキ』のことです。

「剥離力」とは、被着体に粘着製品を貼りつけて引きはがす際の力のことですので、タックと剥離力とは違う意味になります。
◆ボールタック試験
当社では、日本工業規格JIS-Z0237に準拠したボールタック試験機を使用し、製品のタックを測定しています。
30°に傾斜した板の所定の位置から、測定用のステンレスボールを転がし、測定部に停止したボールの大きさでタックの強さを評価します。
例えば、下図のように技術資料にボールタック試験の特性値がNo.6と記載があった場合、
No.6のボールを停止させる程度のタックの強さということになります。
特性値(実測値)
試験項目特性値試験方法
ボールタック試験No.6
JIS Z0237
 
また、ボールNo.が小さいほどタックが弱く、ボールNo.が大きいほどタックが強くなります。
ボールの大きさは31種類あり、一番小さいボールと一番大きいボールでは、こんなに大きさが異なります!
 
小さいボールは注意して取り扱わないと、なくなる危険性大ですので、いつもヒヤヒヤしながら試験をしております・・・。
今回はボールタック試験についてお伝えしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。次回もどうぞよろしくお願いいたします。
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