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サニースタッフブログ

印刷手法についてのご紹介 第2回

2021-06-28
カテゴリ:業務紹介
皆さんこんにちは。開発係のAです。

こちら都城は5月の中旬から長い梅雨の期間を過ごしております。
梅雨の時期は湿気に悩まされますが、湿気は物だけでなく身体にもこもるそうです。適度に運動をして汗を流すことで体にこもった湿気を発散できるらしく、私は軽い筋トレやストレッチを取り入れて毎日少しでも体を動かすようにして日々スッキリ過ごせるようにしております。
皆様もぜひお試しください。

さて、今回は前回に引き続き印刷手法についてお話します。
(前回の記事はこちらからご参照いただけます。)
前回は、凸版印刷・凹版印刷・平版印刷についてのお話でした。
今回はスクリーン印刷・オンデマンド印刷についての記事になります。
◆孔版印刷(スクリーン印刷)
孔版印刷とは、穴が開いている部分(インキを乗せたい部分)と空いてない部分(インキを乗せたくない部分)のメッシュ状の版を作り印刷する印刷手法です。そのメッシュ状の版の上にインキを流し込みスキージと呼ばれるヘラでインキをしごきます。すると図のように穴が開いている部分から被印刷物へインキが転写されます。

版面が柔軟なため他の印刷手法では困難な曲面への印刷も可能であり、印圧も低いため陶器のような壊れやすいものへの印刷にも対応できるというメリットがあります。
デメリットとしては、専用のメッシュ状の版を作成する必要があるため印刷部数が少ないと料金が割高になることや、使用するメッシュの径によっては網点がつぶれてしまうなどが挙げられます。

スクリーン印刷はステッカー類、計器板、プリント配線、パソコンなどのキーボード、布やガラス、金属プラスチック、液晶など幅広い印刷に用いられています。

なお、当社のスクリーン印刷部門は、一般的な工業用銘板等の印刷品を「一般スクリーン印刷」と呼び、光学フィルムや医療機器向け製品など、よりクリーン度と精度を求められる製品を「精密スクリーン印刷」と呼称しています。双方ともクリーンルーム内製造ですが、後者の方は、よりハイクラスのクリーンルーム(クラス1000、実質500レベル)で製造しています。印刷機もカメラ撮像による自動位置補正機能を有していますし、他にも印刷有効面積500㎜角に対応した大型製版設備や画像測定器も保有し、品質管理をおこなっています。

◆オンデマンド印刷
オンデマンド印刷とは「必要な時に必要なものを必要な部数だけ印刷する」といった考え方を元に開発されたシステムで、他の印刷手法とは違い版を使用しません。
当社が採用しているのはオンデマンド印刷のなかのインクジェット方式と呼ばれる方式のもので、インクに熱や圧力をかけて小さなインク滴にして紙に吹き付ける印刷手法です。

版を必要としないため小ロットでもコストがかからないというメリットがあり、データを修正するだけで印刷内容の変更が可能なため多品種で小ロットの印刷に適しています。
デメリットとしては、特色(金・銀・蛍光色などCMYKの掛け合わせだけでは表現できない色)が使用できないことや、緻密なデザインや微小な文字にはあまり向いていないことが挙げられます。

オンデマンド印刷はダイレクトメールなど一枚ずつ宛名が変更になるもの、社内資料など小ロットの印刷、パンフレット、名刺などの印刷によく用いられます。

◆網点
以下の写真は左がスクリーン印刷で印刷されたもので、右がオンデマンド印刷によるものです。スクリーン印刷の拡大は網点(小さいドット)が確認できますが、オンデマンド印刷ははっきりとした網点は確認できません。全てのオンデマンド印刷物でこのようなまだら模様になるわけではありませんが、使用する用紙によってはこのような模様になっています。
今回は、スクリーン印刷とオンデマンド印刷のご紹介をしました。
前回の記事と合わせて5種類の手法をご紹介しましたが、印刷手法にもそれぞれ特徴があり、それぞれの用途によって向いている印刷手法があります。

ご注文をいただいた際には、お客様のご要望に応じて最適な印刷を行えるよう検討を行い誠心誠意ご対応させていただきますのでラベルのご用命、ご質問などがございましたらこちらからお気軽にお問合せくださいませ。

最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もよろしくお願いいたします。


※今回の記事は以下書籍を参考にさせていただきました。
カラー図解 印刷技術入門/株式会社 印刷学会出版部
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