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サニースタッフブログ

プロが教える銘板ラベルの基礎と選定ポイント

2024-08-23
カテゴリ:技術コラム
スクリーン印刷で銘板を印刷している様子

銘板ラベルは、製品や機械設備に取り付けられるもので、製造元や製品名、注意事項などの重要な情報を提供します。使用環境は屋内外さまざまで、長期間貼り付けられることが多いため、高い耐久性を求められます。この記事では、銘板ラベルの基本的な知識から、使用用途に応じたラベルの選び方、高品質なラベルの特徴について詳しく説明していきます。

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銘板とは

銘板(めいばん)とは、電子機器、機械設備に製品ロット、使用方法や注意事項などを表示する平版を指します。ネームプレートや名板といった呼ばれ方をすることもあります。JIS規格(日本産業規格)上では「金属, プラスチック又は紙を素材とし, 必要な事項を容易に消えない方法で表示したものをいう。」と定義されています。(引用元:JISZ8304:194 銘板の設計基準.)従来は金属板に情報を彫り込んだ銘板が主流でしたが、近年ではプラスチックに情報を印字した銘板が増えてきています。

銘板のラベル化

印刷機械の画像。

金属製の銘板は、高い耐久性や意匠性にメリットがありますが、初期コストが高い、銘板を取り付ける際の工数がかかる。というデメリットもあります。その点、ラベル状の銘板であれば、金属製の銘板に比べて費用が低く、取り付ける工数も抑えられるため、近年では特に銘板ラベルの需要が高まっています。印刷技術の進化により、ラベルの耐久性も以前より大きく向上しており、高い対候性を備えた銘板ラベルも存在します。

銘板ラベルの印刷手法とその特徴

銘板ラベルの印刷方法はいくつかあります。ここでは主要な印刷手法とその特徴について解説します。それぞれの特徴を理解し、適切な印刷手法の選定にお役立てください。

- 印刷手法比較表 -

手法耐久性費用納期
シルクスクリーン印刷
オフセット印刷
インクジェット印刷

シルクスクリーン印刷

銘板ラベルの印刷手法の中で最も一般的な手法。他の印刷手法に比べてインキの盛り量が多いため耐久性が高く、印字面に立体感が得られる。また耐光性インクなど特殊なインクを用いて印刷を行なうことが可能。1色毎に版を変更する必要があり工数がかかるため、中量生産向け。

オフセット印刷

オフセット印刷は、チラシやポスターや商業印刷物に多く使用されている印刷手法になります。シルクスクリーン印刷と比較しインクの盛り量が少ないため、耐久性はシルクスクリーン印刷よりも劣ります。1回当たりの印刷工数が少ないため大量生産向け。

インクジェット印刷

インクジェット印刷は、デジタルデータをもとにインキを吹き付けて印字する印刷手法です。こちらもシルクスクリーン印刷と比較し、インキの盛り量が少ないため耐久性は、シルクスクリーン印刷よりも劣ります。ただし、近年、デジタル用インキ(インク)の技術開発により耐久性、耐候性もかなり向上し、シルクスクリーンに近い耐久性を持つものも出てきています。インクジェット印刷の大きなメリットは版が不要という点で、初期の版代が不要であり初期コストを抑えることができます。また可変情報の印刷も可能です。1回当たりの印刷工数が少ないため大量生産向け。

銘板ラベルに使用される基材

ラベルの基材であるロール型の材料を格納している部屋の様子

銘板ラベルは、温度変化が激しい環境や、長時間直射日光にさらされる過酷な環境での使用をあらかじめ想定して作成されています。使用環境によって適切なラベル基材を選択することで、長期間ラベルを使用することが可能です。下記に主に銘板ラベルで使用されるラベルの基材とその特徴を記載します。

PET

ポリエステル系フィルム素材で、耐水性・耐熱性・耐薬品性に優れています。白ペットや透明ペットなど種類も豊富で、産業用・工業用製品に多く使用されます。

ネーマー

PET素材にアルミ加工を施したフィルム素材。メタリックな光沢感が特徴的で耐水性・耐熱性に優れています。隠ぺい性(覆い隠す性質)が高いため、下地が透けることなく、綺麗な発色で印刷を行なうことが可能です。ネーマーもPET同様、産業用・工業用製品に多く使用されています。

ユポ紙™

ポリプロピレン樹脂と無機充填剤を原料としたフィルム法合成紙です。耐水性・耐薬品性に優れており、しなやかで高い耐久性があることが特徴的です。ただし高熱に弱いため、屋内で使用する電子機器の銘板などに適しています。

塩化ビニール

耐水性・耐熱性・対候性に優れている素材です。太陽光による対象が少ないため、車両に貼り付けたり、窓に貼り付けたりする屋外用のラベルで多く使用されます。また塩化ビニール素材には、透明タイプや白地タイプなどが存在します。

高品質な銘板ラベルの選び方

虫眼鏡と色画用紙の画像。色の選択を表している様子

銘板ラベルは製品の顔となるだけでなく、長期間使用することを想定したラベルであるため、選定には使用環境や用途に応じた慎重な判断が求められます。以下に、高品質な銘板ラベルを選ぶ際のポイントをまとめました。

  • 使用環境の確認: ラベルが使用される環境(屋内、屋外、高温、低温、化学薬品の存在など)に応じて、適切な素材を選ぶことが重要です。例えば、耐熱性や耐薬品性が求められる環境での使用には、PETやネーマーが適しています。
  • 基材の選定: 銘板ラベルに使用される基材には、PET、ユポ紙、塩化ビニールなどがあります。それぞれの特徴を理解し、用途に最適なものを選びましょう。
  • 印刷手法の選択: 耐久性やコスト、納期に応じて適切な印刷手法を選ぶことも大切です。シルクスクリーン印刷やインクジェット印刷など、用途に応じた最適な方法を選定します。
  • 信頼性のある業者の選定: 高品質なラベルを提供する信頼性のある業者を選ぶことも重要です。過去の実績や評判を確認し、信頼できるパートナーを見つけましょう。

これらのポイントを押さえることで、過酷な環境でも長期間使用可能な高品質な銘板ラベルを選ぶことができます。

サニーシーリングでは、創業以来ラベルの専門家として多くの銘板ラベルを作成してきました。屋内で使用する電子機器の銘板や、長時間の屋外使用を想定した設備の銘板などその種類は多岐に渡ります。銘板は長期間製品の情報伝達を担う重要なアイテムです。初めての銘板作成でラベルの選定にお困りの方、高品質で長持ちする銘板をお探しの方、是非お気軽にお問い合わせください。 専門スタッフが、お客様のご要望に合わせて適切なラベルを提供いたします。

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