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冷凍食品のラベルが剥がれる原因と効果的な対策方法
冷凍食品は現代の生活に欠かせない身近な存在となっています。しかし、冷凍食品のラベルが剥がれてしまうという問題は、消費者だけでなく製造・流通業者にとっても非常に大きな課題です。ラベルが剥がれると商品情報が確認できなくなり、消費者の信頼を損なう恐れがあります。本記事では、冷凍食品のラベルが剥がれる原因と、その対策方法についてご紹介します。
冷凍食品のラベル剥がれの主な原因
粘着剤が低温に対応していない
通常のラベルに使用される粘着剤は、10℃以上での使用環境を想定しているものが多く、マイナス15℃以下になる冷凍保管には対応していません。粘着剤の接着性能は温度に大きく依存しており、特に低温環境では粘着剤が硬化し、柔軟性や粘着性が低下してしまいます。
結露による水分の侵入
冷凍された製品を常温に晒すことで結露が発生し、粘着剤と被着体の間に水分が入り込みます。この水分が接着面に浸透すると、粘着剤の接着力が低下し、ラベルが簡単に剥がれてしまいます。
表面の凹凸や油分
ラベルを貼り付ける製品の表面が凹凸していたり、油分が付着していたりすると、ラベルの接着面積が減少し、粘着力が十分に発揮されなくなる場合があります。
低温環境でのラベル剥がれを防ぐ効果的な対策方法
低温環境対応の粘着剤を使用する
低温環境専用の粘着剤は、マイナス温度でも柔軟性と粘着力を保てるよう設計されています。これらの粘着剤を使用することで、冷凍環境下でもラベルの剥がれを防ぐことが可能です。
耐水性・耐湿性の高いラベル素材を選ぶ
- ラベル素材比較表 -
素材 | 耐久性 | 耐水性 | 費用 |
---|---|---|---|
合成紙(ユポ等) | ○ | ○ | ○ |
フィルム系素材(PP,PET,PE等) | ○ | ◎ | ○ |
紙 | △ | ✕ | ◎ |
耐水性や耐湿性に優れたラベル素材を選ぶことで、結露や湿度の影響を最小限に抑えることが可能です。
表面加工やコーティングの活用
ラベルの表面に耐水性コーティングを施すことで、結露による水分の侵入を防ぐことができます。また、特殊な表面加工により、結露の影響を軽減することが可能です。ただし、印刷インクとコーティング剤の相性が悪いとインクがにじんだり色落ちする可能性があるため、市販のコーティング剤を使用する場合には注意が必要です。
ラベル貼付時の環境と手順の見直し
ラベルを貼り付ける際の環境や手順も、ラベルの剥がれにくさに大きく影響します。
- ・ラベル貼り付け時の温度管理:通常の粘着剤を使用する場合、20℃程度の適温で作業を行う。
- ・表面の清掃:油分や汚れを除去してから貼付する。素手で被着面やラベルの粘着部を触れると、皮脂の影響で剥がれやすくなるため、手袋を装着して作業することを推奨。
- ・圧着:ラベル貼付後、十分な圧力をかけて接着力を高める。被着面に凹凸がある場合は、凹部にもラベルの粘着面が触れるように圧着する。
専門家・ラベルメーカーへの相談
ラベルの専門家やメーカーに相談し、自社製品に適したラベル素材や粘着剤を選定することをおすすめします。事前に試作を行うことで、問題点を早期に発見し、対策を講じることが可能です。
ラベル剥がれを対策するメリット
ラベルには、成分、賞味期限、アレルギー情報などの購入前に必要な情報が記載されています。このラベルが剥がれると、重要な情報が確認できず、消費者に不安を与える恐れがあります。反対に、ラベルがしっかりと貼り付けられていることで、消費者への安心感を提供するだけでなく、クレームや返品対応の削減によりコストダウンも可能です。 ラベル剥がれ対策は、企業活動において非常に重要です。これは単なる製品品質の問題にとどまらず、企業の信頼性、経済性、法令遵守といった多角的な側面で大きな影響を及ぼします。
ラベル剥がれ対策で企業の信頼性と競争力を向上させる
ラベル剥がれは、単なる製品の外観上の問題ではなく、企業全体の信頼性や競争力に直結する重要な課題です。適切な対策を講じることで、消費者に安心感を提供し、ブランドイメージを向上させることが可能です。また、ラベル剥がれによるクレームや返品対応の減少によりコスト削減が実現し、業務効率の向上も期待できます。
ラベル剥がれ対策は、製品品質の向上だけでなく、企業の持続的な成長と発展に不可欠な要素です。私たちラベルの専門家がお手伝いすることで、これらの課題を効果的に解決し、企業の信頼性と競争力を一層高めることができます。当社は、汎用の素材から自社オリジナルの開発品まで幅広くご対応可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。